« 2008年6月 | トップページ | 2008年9月 »

2008年8月

2008年8月30日 (土)

不動心 松井秀喜

プロ野球選手、松井秀喜が書いた自身の経験から導き出した、心の在り方の本。
巨人に入団しレギュラーを取った後、常に全試合に出場することを大事にしていた
著者が、手首骨折という怪我で試合に出れなくなった際に書きました。
怪我をしたから気づけた、生きること・立場的に弱い怪我人という立場になった気持ちを
中心に書かれています。

その中でも印象に残ったフレーズを挙げます。

1.生きる力とは、成功を続ける力ではなく、失敗や困難を乗り越える力。
どんな人も程度の差こそあれ、失敗を経験する。
その困難に陥った時こそ、生きてる証なのだ。

2.自分の仕事や会社に誇りを持ってる人がいます。
 彼らは仕事や会社を守るために戦える誇りを持ってるのです。
これから社会に出る身としては、カッコイイ社会人になりたいと思うものです。
さて、カッコイイ社会人ってどんな人なんでしょうか?
お金を稼ぐ人ですか?
自分の好きなことを仕事にし、松井選手の言う誇りが持てる人だと思います。

3.体に必要なエネルギーのキーワードを「まごわやさしい」という
「ま」は豆類。「ご」はゴマやナッツ類。「わ」はわかめなどの海藻類。
「や」は野菜。「さ」は魚類。「し」はシイタケなどのキノコ類。「い」はいも。
完全に豆知識です。。

4.「こうでなければならない」と譲らない精神を持っていると
 達成できなかった時にイライラしたり混乱したりするものです。
もちろん、譲れないものを持つことは大事だと思います。
松井選手の場合は「野球」。誇りを持っているから譲らなくていい、という
自信が芽生えるのでしょう。

5.逃げている時より真正面からとらえている方が気持ちは切り替えやすいもの。
目を背けてしまったら、敵がたいしたことなくても見ることができない。
同じ過ちに再び出会ってしまったら、また逃げることになってしまう。

6.ほんとの優れた人というのは、自分に何が欠けているのかを正確に受け入れ
 それを補うための正しい思考を持っているか、そのための努力を継続してやっているか
 だと思います。
これが松井選手が1番言いたいことだと思います。
松井選手は怪我したことに対して憤りを感じましたが、それは一時的なものです。
怪我という欠けてしまったものを補うための正しい思考は憤りではない、と
自分に言い聞かすためにも書かれたのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月20日 (水)

稲盛和夫の実学―経営と会計

常に時代の先端を読み、事業化してきた著者が
経営を行う際の会計の原則を書きおろしてあります。
まさしく、会計のバイブルと呼べる本です。

稲盛和夫さんは、御年76歳。
経営の第一線から退いた今、経営者・人を育てる
事業を展開しています。

そんな著者が今から10年前の、京セラの会長を退職
した際に書き下ろしたのがこの一冊。

1998年というと、バブルが崩壊し日本経済が最底辺
にいた時期。
ちょうどその頃の経営者は、バブル期の過剰投資
から招いた不良資産の隠蔽などを行い
国際的にも信用は失墜していた。

こんな経営の仕方でいいのか、と憤った著者が
・経営において最も大切な人としての行動
・経営者となるべき人間が会計学を知る意義
・お金についてもう一度考え直してみる

ことを中心に一冊にまとめ上げてある本です。

また第二部では、前半で紹介した稲盛さんの考え
を実例を用いて解説してあります。

全体的に、簿記の専門用語である
資本や売掛金、損益計算書などが出てくるため
言葉の意味を知らない理解するのが
難解であると思われます。

☆この本を読んで欲しい人☆

・起業を考えている方
 どんな素晴らしい技術があろうと
 会社の資本は人。
 社員のモラルを高め、信頼関係を築くことが
 どんなに重要か分かります。

・会計学というものの面白さを知りたい方
 会計と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?
 数字ばかりだとは思っていませんか。
 確かに数字計算はとても重要な事ですが
 それよりも大事なことは、会社の実態を
 伝えられる学問であること。
 著書では、バナナの叩き売りなどの変わった
 例を用いて、帳簿上の摩訶不思議を紹介しています。

・お金を儲けることが、全てだとお考えの方。
 ライブドアやサブプライムローンでの
 ヘッジファンドの活躍が目立つ今、そもそも
 お金って何で得られるのかもう一度考え直せる
 機会となる本です。


<著書の概要>
98年の日本では、成長神話が崩壊し
経済としても一国だけのことではなく
グローバルに考えていく必要の出てきた時代である。

規模が広がってくる時代だからこそ
会計を経営の中枢と考え、経営者自身が
会計の実態を把握しておく必要があるのだ。
なぜなら、会社の実態を把握しておかねば
決断を下す社長が必要な時に決断を下せず
また、経営者自身が会社の問題点を見つけることも
できなくなってしまうからだ。

だが、その前に経営者が持つべきものが二つある。
それは、物事の本質を追究することと良心だ。
常識に捉われず「なぜなのか?」を常に意識
し、人として正しい行動を取ってこそ
会計の知識が活きてくる。

以上の二つのことを前提として会社の方針を
考えていく際に、根本にあるのは
「売上最大、経費最少」
売り手・買い手双方共が納得する値段をつけ
固定費を削り費用をできるだけ抑える
という考えである。

売上・経費共に考えていく際にまず出てくるのが
キャッシュ。
キャッシュを潤沢に持つことで資金操りにも困らず
経営が行える。
そのために、内部留保を厚くもつこと、自己資本比率
を高く保つことが重要となってくるのだ。

キャッシュを少しでも多く保つために、最初にできる
ことは無駄を省くこと。
投資総額と生産性の関係を考えた設備投資の効率化。
在庫を抱えないことによる、固定費の削減。
例として以上の2点がある。

損益がしっかりとしたものになっても落とし穴はある。
それは、ヒト。
人の心は弱いものであるから、それを承知の上で
社員に罪を作らせない方法が大切なのだ。
そのために京セラでは、一対一対応の原則(ダブルチェックの原則)
というものを採用している。
お金の管理をする人を一人にしないことで、不正を未然に防ぐ。
また、数字に対する意識強化もできる。

もう一つ、京セラの特徴として「アメーバ経営」
というやり方がある。
社内ベンチャーの形式で、お互いが結びつきながら
経営を行っていこうというもの。
各事業毎の経営主体であるため、各々の時間当たり採算
が把握でき、個別に付加価値を高める対策が立てられる
という手法だ。

このようにして、京セラは高度な技術力だけでなく
万全な経営管理システムがあるからこそ
発展してこれたのである。



<目次>
序章:会計を学ぶ
第一章:キャッシュ(手元にあるお金)
第二章:ガラス張り経営
第三章:売上を伸ばし、経費を抑えるためには
第四章:経営者が知っておくべきこと
第五章:社員を守るため
第六章:京セラの特徴「アメーバ経営」とは
第七章:経営者と社員との関係

第二部:盛和塾での質疑応答

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532147050/mixi02-22/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年6月 | トップページ | 2008年9月 »